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科研B_研究報告

共創知による分断社会の超克から共生へ

この研究報告は、独立行政法人日本学術振興会が学術研究に対して助成する科学研究費補助金(科学研究費助成事業)の基盤研究B(一般)【課題番号:23H00873】による研究成果の一部である。

この研究の目的
 本研究の目的は、現代社会の様々な領域で生じている「分断」を克服し、「共生社会の実現」に至る道筋を探求することにある。対象となるのは、3つの領域で、共創知による社会課題解決の実践的研究を推進し、新たなつながりの創出の効果、人々の考え方の変化を比較分析することで、社会科学の新しい形を示すことを目指す。

本研究が扱う3つの分断
A)人口減少と過疎化による都市と地方の分断
B)災害による被災者とそうでない人々との分断
C)移民やエスニック・マイノリティが多い地域における分断

プロローグ】

2025年12月25日 合同シンポジウム
愛媛大学社会共創学部CRI-3

京都光華女子大学・大阪大学・東北福祉大学・大阪公立大学・東京大学・岡山大学・愛媛大学の
12人の研究者が一堂に会し研究発表が行われた


開会・挨拶研究の目的】


渥美公秀(大阪大学教授)

災害による分断とその超克の可能性

災害が起こりますといろんな分断が起こるんですけれど、やはり良かれと思っていろいろ分担、あるいは役割分担の分担ですね。こちらを決めるということがあります。しかしその結果 、かえって分断が進むということを明らかにしている研究です。このことの原因としては、管理者的な視点が常に前に出てくるからであって、本来は被災者が出てこないといけないんじゃないかという視点に持っていきます。
この超克に関しましては 、即興的に目の前にある事柄をいろんな立場の人が分担せずにこだわっていくのが、取り組んでいくのがいいんじゃないかなというふうに思います。


高谷幸(東京大学准教授)

分断の超克はいかに可能か?
大阪市生野区における多文化状況と共生の実践


分断というのは 、いろんな場所で分断というのが、現代社会で見出されているかなと思うんですが、やっぱりそのうちの一つが日本に限らず移民問題というのが分断を象徴するような事象として 捉えられることが多いと思います。
なのでそういう意味では、まさにその分野をやっていて現代社会の分断の象徴的な事象としても考えられるかなと思っています。


稲場圭信(大阪大学教授)

流動化する社会における共助
~地域資源と科学技術による防災~

流動化する社会というのは、人が移動する中で様々なリスクがある、そこに我々は生きていると。そういった中でいかに共助を作っていくか?
そこに今回はですね、盲点となっているつながり、お寺、神社、公民館、小学校等の地域資源、そして科学技術、防災、さらに行政との連携、これはなかなかつながるとは思えないですね。それをですね、つなげることによって流動化するリスク社会にあって、共助のあり方を作っていこうと、そういったことに取り組んでいます。


吉川徹(大阪大学教授)

~地元から切り離される地方大卒層
ライフコースの可視化による超克~

私が関心を持ってやっているのは、地方の県ですね、愛媛県とか島根県のような県を支えている大学を卒業したホワイトカラーの専門職の人たちの人生なんですね。その地方県を支えている専門職の人たちっていうのは、地方県で生まれ育った人たち、地元の人たちであるんですね。なんですけれども、実は他の人たちに注目が集まることによって、黙々と地方消滅を防いでいるんだけれども、見える化していないというのが状況なんですね。この人たちの人生ってどうなってるんだっていうのをまず知ってもらおうと。その上で分断ということについて、彼らを中心に考えてみてはどうかというお話をしようということになっています。


川端亮(京都光華女子大学教授)

都市と地方の分断を越える「野村モデル」
~まちづくりにおける持続可能性の検討~

どこもそうですけども、日本の地方の都市はみんな過疎化してきて、人口が減ってきて、そこにたまたま私たちがやっているのは、西予市野村町っていうところですけども、災害が起きて それがさらに大変になっていく。
そしてそうこうしているうちに、コロナっていうのは特に時代の問題として出てきて、さらにまた地方の都市は大変になっていくと。そういうところで、やっぱり分断が 非常に顕著に現れてくる。その中でもいろんな皆さんに対策をするんですけども、野村の方はそこでまた面白い取り組みをして面白い町であったと。特に、お酒関係で大阪大学とつながりがある緒方洪庵っていうお酒を作っていたところなんかがやっぱり面白いなと思ってやるようになりました。

参考動画「野村モデルにおける学生の取組」

参考動画「がいなんよ大学における学生の取組」


総合討論・閉会の挨拶】

松村暢彦(愛媛大学教授)

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